発行 高知県視覚障害者の就労を促進する会
発効日 2008年2月19日
事務局 片岡慈仲 高知市上町4−10−3 電話088−875−6452
情宣担当 藤原義朗 高知市上本宮町239−38 電話088−840−0834
1.視覚障害者の就労を促進する会結成
2月10日、高知県視覚障害者の就労を促進する会結成総会が、高知市民図書館で
行なわれました。視覚障害のある当事者や点字図書館のボランティアの方、大学関係
者や労働組合、青年団体、障害者福祉や就労関係機関の方々など、110名の参加で
した。
渡邊進呼びかけ人(元市民図書館館長)の開会挨拶の後、田中きよむ呼びかけ人(高
知女子大学教授)の進行で始まりました。まず、片岡慈仲呼びかけ人(視力障害者の
生活と権利を守る会会長)による高知県における視覚障害者の雇用運動の経過につい
て基調報告が行なわれました。30年以上前から点字受験を求めてきたこと、民間企
業で重度視覚障害者の雇用が始まったのに、高知県内での公務員採用で点字受験さえ
始められていない現状報告がなされました。引き続き、「行政・民間での視覚障害者
の就労状況」と題して、社会福祉法人日本ライトハウス視覚障害リハビリテーション
センター職業訓練部長の津田諭先生より記念講演が行なわれました。
視覚障害者の職業リハビリの様子や就労に向けての制度やしくみ、就職例など話が
ありました。フロアーからは、視覚障害教師の工夫など具体的な質問がでました。
休憩の後、行なわれた視覚障害者におけるパソコンの実演は、全盲の吉岡呼びかけ
人がパソコンの音声で音訓を聞き分けながら文書を作成していく様子をパソコンとス
クリーンを通して会場の方々にも見ていただくことができました。
以下、結成総会で確認された事項について列記いたします。
名称 「高知県視覚障害者の就労を促進する会」
会費 個人年会費 一口500円 団体年会費 一口3000円
活動方針
(1)県と高知市に対し、「点字受験」と「年齢制限の緩和」を求める署名活動
(2)同じ内容を県議会と高知市議会に請願する
(3)行政機関への陳情・交渉
(4)学習会の開催
(5)ニュースの発行
役員 会長…吉岡邦廣 副会長…田中きよむ、渡邊進
事務局長…片岡慈仲 事務局員…正岡光雄、有光京子、町田浩子、中平晃、藤原義朗
事務局員は順次増やしていき強固な体制にしていくことが確認されました。
2.祝電・メッセージ
北海道から九州まで3つの団体と27名の個人から祝電やメッセージがお寄せいただ
きました。
祝電をお寄せいただいた団体…全日本視覚障害者協議会、特定非営利法人タートル(
中途視覚障害者の復職を考える会)、全国視覚障害者雇用連絡会
3.事務局での役割分担について
2月14日に第1回事務局会を行い、次のように役割分担が決まりました。
渉外担当…正岡光雄
情報宣伝担当…藤原義朗
資料ホームページ担当…中平晃
財政担当…有光京子
4.会費納入およびカンパのお願い
今後、街頭署名や宣伝行動、議会請願行動など行なっていきます。活動の発展のため
に、会費納入と併せてカンパを事務局員までよろしくお願いいたします。
5.活動予定
@街頭署名
2月24日、12時30分〜13時30分まで、グリーンロードで「高知県・高知市
に対して点字受験の実施と年齢制限の緩和を求める署名行動」を行ないます。ご参加
よろしくおねがいいたします。なお、準備の都合上、参加いただける方は情宣部藤原
までご連絡いただければ幸いです。(携帯 090−7787−4007)
A高知県と高知市議会に対して請願行動を行ないます。
それぞれ3月議会での採択を求めて行動します。
Bパソコンデモンストレーション
2月28日(木)
音声パソコンを用いての視覚障害者の就労能力を知ってもらい、公務員としての就労
に理解を深めてもらうことを目的に、高知市役所職員を対象に点字図書館で音声パソ
コンのデモを吉岡会長を中心に行います。内容としては、パワーポイント、ワード、
エクセル、アクセスを予定しています。いずれも業務に用いるソフトです。
Cジャンボ点字葉書行動
議員さんなどに対して、点字・墨字併記の要請葉書行動を行ないます。
1セット10枚100円で販売(予定)します。現在作成中です。
連絡は正岡(822−7003)まで。
☆スクラップブックより
朝日新聞(高知版)2008年2月11日月曜日
点字採用試験導入を
「県視覚障害者の就労を促進する会」結成
県と高知市に要請予定
目の不自由な人たちが働ける場を増やそうと、高知市本町5丁目の市民図書館視聴
覚ホールで10日、「県視覚障害者の就労を促進する会」が結成され、全盲の吉岡邦
広さん(29)が会長になった。会では、点字による職員採用試験をしていない県と
高知市に実施を求める署名などを進める予定で、公務員を目指す吉岡さんは「視覚障
害者の就労が進むようにがんばりたい」と抱負を語った。
会長就任の全盲の吉岡さん 地方公務員へ挑む
この日、会場には視覚障害者や家族、点訳ボランティアら約100人が集まった。
吉岡さんがパソコンによる音声支援ソフトの操作などを披露。会場からは「行政は民
間より先に障害者雇用を進めるべきだ」「県や市の対応は、日本も批准の準備をして
いる国連の『障害者の権利条約』の精神に反する」などの声があがった。
会長になった吉岡さんは高知市出身。98年に高知大学人文学部に入学したが、幼
いころの病気治療の副作用という緑内障が悪化し、99年に失明した。05年3月に
卒業したが、就職先は見つからなかった。卒業後、視覚障害者を支援する日本ライト
ハウス(大阪市)でパソコンを学ぶなどして、07年10月に帰郷した。
帰郷前には、県と高知市が点字による職員採用試験をしていないということは知っ
ていたが、地方公務員へ挑む決意をした、という。
関係者によると、全国の自治体で点字による職員採用試験の導入が進んでおり、視
覚障害者の公務員も増えているという。
吉岡さんは「視覚障害があると何もできないという『決めつけ』が一部にあるが、
どんな仕事ができるかなどの答えは当事者間で理解が深まれば出てくるはずだ」と話
した。
その他 2.11付高知新聞、2.14付赤旗、2.18付高知民報に、
記事が出ています。
☆ラジオ出演 NHKラジオ第2放送「視覚障害者のみなさんへ」 2.24(日)
PM7.00より 吉岡邦廣会長が、視覚障害者の就労問題について出演されます。
再放送は3.2(日) AM7時30分より。