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【事務局長】 片岡慈仲 高知市上町4−10−3 (電話088−875-6452)
【情宣担当】 藤原義朗 高知市上本宮町239−38 (電話088−840-0834)
2008年5月31日発行
No.6
日頃より厚いご支援をありがとうございます。私たちの請願書が3月定例高知県議会、高知市議会で採択されたのを受け、高知県の職員採用試験においては点字試験の実施に向けての準備が始まり、一区切りを迎えることができました。ここで今までの活動を振り返ってみたいと思います。現在、高知県では普通字の読み書きが困難な重度視覚障害者の職員採用試験への受験資格が認められていません。しかし、すでに22の都道府県で点字受験は認められており、実際に雇用されている重度視覚障害者は何人もいます。
そこで「高知で働きたい」という私の想いに応えてくださった方々とともに当会を結成し、点字による職員採用試験の実施を高知県、高知市に請願することにいたしました。
まず、2月10日に結成大会を開きました。100名以上の方々が参加してくださり、世論への大きな訴えとなる力強い大会となりました。大会では、県議会、市議会への請願書の提出、署名活動、議員の方々への要請ハガキでの訴えという活動方針を決めました。
請願書は13の障害者団体、ボランティア団体、労働組合に共に請願人となっていただきました。県議会、市議会共にほぼ全ての会派の紹介をいただき、県議会には3月3日、市議会には13日に提出しました。全国から届けていただいた630通もの要請ハガキの後押しもあり、審議では前向きな意見がたくさん出され、県議会は3月19日、市議会は24日に全員一致で請願書が採択されました。
この間、市の職員の方々に集まっていただき、音声パソコン操作のデモを行いました。現在までに、ニュース発行6号、街頭署名活動については8回を数えました。印刷作業から街頭での訴えに至るまでたくさんのご協力をいただき、県に対しては8197筆、市に対しては7817筆の署名を頂戴することができました。
署名は順次、県、市に届けています。今までに県、市それぞれ2度ずつ届けており、知事、市長にも直接手渡すことができました。私たちの訴えを直に聞いていただく、とても有意義な機会となりました。 結成後40日で請願書の採択までに至ったことは驚くべき成果です。これもひとえに視覚障害の枠を越えたたくさんの方々のご支援の賜物です。本当にありがとうございました。実際に点字受験が認められるまでまだまだ頑張って参ります。今後とも変わらぬご支援の程を何卒よろしくお願いいたします。
5月1日に行なわれた第79回メーデー高知県中央集会で、吉岡会長が決意表明をしました。重度視覚障害者の職業の現状、吉岡会長自身の失明のことや、リハビリ、就職活動、議会で点字受験を求める請願書が採択されたこと、労働組合と障害者は協力できるということなどを述べました。
なお、集会に先立ち、「視覚障害者の就労に関する請願署名」の街頭宣伝を行ない、知事宛、市長宛合わせて196筆集めました。
5月18日の署名行動は、高知市帯屋町のグリーンロードで行なわれ、10名の参加で、署名は県と高知市合わせて130筆、カンパは2100円でした。中国の大地震募金やよさこいなど、いろいろな活動が重なり、40分ほどの行動でしたが、「点字での試験が無いなんて本当におかしい」「頑張ってください」などの声がきかれました。
次の街頭宣伝署名行動は、
6月1日(日)に午後1時より、帯屋町のグリーンロード
で行ないます。
平成20年3月12日に行なわれた高知県議会2月定例会の総務委員会で、「視覚障害者の就労に関する」請願審査が行なわれ、メモして来ましたのでご紹介します。
武石委員「平成21年度からの採用はできないか。本県で実現可能な策はないのか」
人事課長「アウトソーシングやその他の労務を集める方法はある。」
武石委員「身障者の受験資格のハードルを低くできないか。勉学のモチベーションも上がるはず」
人事課長「活字出題と口頭面接のところは改善してみる。県外の状況も調査して検討してみたい」
黒岩(まさ)委員「年令要件の緩和はどうか。22年度からになるのか」
総務部長「22年からかそれまでに出来たら検討する。」
米田委員「21年度採用に向けて努力してほしい。県外では21の都道府県で点字受験が行なわれている。県外では介助者付けての採用など聞くがどうか」
人事課長「今後、実態をよく調べて方法を考えていきたい」
梶原委員「アウトソーシングする前に障害者にできる仕事はあるか
検討する必要あり。本県独自の方法も見いだしてほしい。」
人事課長「出した先でどういった雇用がという観点でやってきた。」
梶原委員「21年4月採用はできないか」
人事課長「上級職は間に合わない、今後、配慮も含めて、庁内の関係機関と進めていきたい。」
武石委員「県警本部での採用はどうか」
斉藤刑務課長「厳しい」
坂本副委員長「前向きに検討してほしい。私のところに全国の視覚障害者から274通のハガキが届いたその思いを汲み取っていただきたい。」
※尚、これは個人のメモであり、議事録は8月頃公開される予定です。(文責 藤原義朗)
今回は視覚障害者の公務員採用では最も実績が多いといわれる神奈川県の岡崎学さん(全盲)にインタビューしてみました。
岡崎さんは大学の教育学部をを卒業され、1982年に神奈川県のかつての中級試験に点字受験で合格されました。神奈川県では電話交換手以外での一般採用としては第1号で、勤続26年になるベテランです。
問
あんまはり灸の視覚は持っておられますか。
答
持っていません。他の仕事に就きたくて大学に挑戦しました。
今は神奈川県庁の健康増進課で煙草と健康について、そのチラシの作成や講習会の設定、市町村からの相談や指導など行なっています。
問
どんな機械設備を使用しておられますか。
答
パソコンの音声変換装置や点字をピンで浮き出させるピンディスプレイを使っています。パソコン音声はヘッドホンを使って聴いています。県庁では、職員に各1台パソコンが配置されており、イントラネットといって庁内の情報も取り入れることができます。
問
人的サポートは?
答
ワークアシスタントといって、職場介助者を配置していただいています。普通字文書を読んでもらったり、パソコンでは音声になりにくいもの、そして書き込みなど手伝ってもらっています。
問
職場の部署変換など大変じゃなかったんですか。
答
今の職場で6箇所目です。公務員の宿命ですからね。
企業に対して仕事をどんどんしますよ、という姿勢が大事じゃないですかね。と共に、この仕事なら私にできます、とかこういう仕方したらできます、というようにアピールしていくことも大切じゃないでしょうか。時間をかければできるということと、仕事として成立することとは別。このあたりを見定めていくことが重要です。
★さすが草分けならではの後進に期待するお話でした。
本会のメールアドレスができました。ご意見やご要望ご相談などありましたらお寄せください。
info@k-sokushin.net
なお、会のホームページは、URL
http://k-sokushin.net/
です。
就労促進ニュースのワード版とテキストファイル版の第1号〜第5号までや、障害者の就労に関する資料などが掲載されています。 また、視覚障害者の就労に関する請願署名用(知事と高知市長宛)も載せてありますので、ダウンロードしてご活用ください。
「高知県視覚障害者の就労を促進する会」への入会をお願いします。
一口500円です。何口でもかまいません。
振り替え番号は、01640−7−28097
口座名は、「高知県視力障害者の生活と権利を守る会」
です。
今後、調査活動や資料作成など行なっていきます。
カンパもお寄せいただければ幸いです。
会報は普通字版、点字版、電子メール版(ワード・テキスト)を
発行しています。会員登録していただいた方にはお送りします。